昨日(6月19日)、都道府県境を越えての移動自粛が緩和されました。京都にも少しずつ観光の方がお越しになっているようです。
とはいえ、新型コロナウイルス感染の懸念が無くなった訳ではありません。
そのような環境の中、「感染しない」かつ「感染させない」対策を十分に取りながら観光を楽しむ手段として、自転車(レンタサイクル)観光の有用性とその注意点を改めて考えてみます。
自転車観光の有用性
自転車は「密」を避けられる
まず、自転車が比較的「密」を避けられる手段であることは容易に想像できます。閉鎖的な空間に閉じこもる必要が全くありません。また、誰かに運転してもらう必要がなく、自転車なら一人で運転操作を完結することができます。
密閉空間に滞在し、第三者(運転手さん)との接点が必要ないことから、自転車は電車や自動車(バス・タクシーなど)よりも「密」を回避できる手段といえます。
自転車ならある程度遠くまで行ける
自転車なら、その気になればある程度遠くまで移動することができます。普段から乗りなれていない方でも10kmくらいなら漕げるのではないでしょうか。普段から自転車に乗っている方なら20kmや30kmの移動もさほど苦にならないでしょう。
徒歩やジョギングよりも楽に遠くまで移動することができます。
自転車観光の注意点
「密」を避けつつ、ある程度遠くまで移動できる自転車ですが、決して完璧な手段とはいえません。
利用する際には意識すべき注意点があります。「計画時の注意点」「走行時の注意点」「レンタサイクルを利用する際の注意点」の3つに分けて、検討してみます。
計画時の注意点
旅行の計画の際に重点を置くべきことは、「すいている場所」に「すいている時間」を選んで行くということです。
すいている場所
しばらくの間、混雑が予想される場所は避けるべきです。混雑する場所とは、すなわち「狭い場所」または「超人気スポット」です。
周囲の人と適切な距離を保てないような狭い空間は、今の時期は避けるべきです。また、ガイドブックに大きく取り上げられるような超メジャーなスポットは、どうしても混雑する傾向にありますので、収束後のたのしみに取っておくのがよいでしょう。
思いっきり深呼吸できるくらいのゆったりとした広い空間を有し、観光ガイドブックにあまり取り上げられないようなスポットこそ、コロナ禍における最適な訪問スポットです。
すいている時間
これは、ズバリ朝早く行動することをお勧めします。早朝の時間なら、(たとえ超メジャーな観光地であっても)「密」は避けられる可能性が高いです。
これからの時期は、朝なら暑さを避けて涼しい環境で移動できるというおまけもつきます。
走行時の注意点
走行時も、従来とは異なるいくつかの注意点があります。
車間距離を取る
2名以上で走る場合は、前後の人との距離を従来より長く取るように心がけましょう。自転車の走行中に車列の前の人が吐く息は、空気の流れに乗って数メートル後ろまで流れるという報告もあるようです。
車間距離を取ることは、それ自体が安全なことなので、コロナ対策を抜きにしてもしっかり意識したいですね。
無理をしない
マスクをして自転車を漕ぐことは(屋外でのマスク使用の是非はともかくとして)、思っている以上に苦しい状況を導きます。登り坂などは可能な限り控えるか、電動アシスト自転車やスポーツ自転車などの高性能な自転車を使うとよいでしょう。
無理なことをした結果として医療機関を受信受診することは、いわゆる医療崩壊の一因を作ることにも繋がります。
ルールを守る
「左側を走る」「信号を守る」などのルールは、絶対に守る。当たり前のことですが、これもコロナ禍における注意点のひとつです。
コロナの状況下、従来は自転車を使っていなかった人たちが自転車に乗るようになっています。つまり、「不慣れな人が周りにいることを想定して」運転をすべきということです。たとえ、もらい事故であっても事故は事故。事故にあえば、時間もお金も思い出も全て台無しです。
まずは大切なことは、自分自身がルールを守ることです。ルールを徹底的に守って、少しでも事故に遭遇する可能性を減らしましょう。
レンタサイクルを利用する際の注意点
最後に、レンタサイクルを利用する場合の注意点も挙げておきます。
受付時の「密」に配慮しているショップを選ぶ
レンタサイクル店に行くと、自転車を借りるための手続きを行います。その際、スタッフや他のお客さんと「密」にならないよう注意しましょう。
とはいえ、利用者の立場からするとどのお店がどのくらい対策を行っているのかは、お店に行ってみなければわかりません。少なくとも、ホームページなどでコロナウイルス対策をしている旨が書かれているショップを選ぶのが賢明だと思います。
自転車と備品類の消毒に注力しているショップを選ぶ
レンタサイクル店で貸し出される自転車は、当然その前に他の人が使ったものになります。
適切に清掃・消毒が行われていれば問題ありませんが、それがなければグリップ・サドル・ワイヤーロックなどにリスクが潜んでいる可能性も否定できません。
これもどのお店がどのくらい自転車の点検整備に力を入れているかはなかなか判断しにくいことですが、ホームページなどに対策を表明しているショップを選ぶことが肝要ではないかと思います。
まとめ
コロナ禍における自転車(レンタサイクル)観光の有用性と注意点をまとめました。
自転車が「密」を避けつつある程度遠くまで行ける手段であることは確かな事実です。「計画時の注意点」「走行時の注意点」「レンタサイクルを利用する際の注意点」を意識し、正しくその利点を享受できるとよいですね。
お互い、たのしい自転車ライフを送りましょう!