市内北西部の山越地域に古くからの原風景を残す池が訪れる者をいつの時代も魅了しています。
今日は日本三沢の一つでもある広沢池(ひろさわのいけ)をご紹介いたします!
①遍照寺
広沢池は元々遍照寺(へんしょうじ)というお寺の一部だったと言われています。
989年に宇多天皇の孫である寛朝僧正が山荘改め寺院にしたのが始まりだそうです!
当時は池の西側にあったそうですが、現在は池から南に数百メートルというところにあります。
応仁の乱でかなり衰退した遍照寺ですが奇跡的に難を逃れた赤不動明王像と十一面観音像は現在、国の重要文化財です!
源氏物語ゆかりの地でもあります!
こちらもぜひお参りください!
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②豊かな自然
池とその周辺が景観保護地区になっている広沢池。ここでは植物、鳥類と豊かな自然をご覧いただけたらと思います!
まず、植物では桜!
引用:https://ganref.jp/m/john_summer/portfolios/photo_detail/8c3ffe3cc0fb02b63559bbbe4af20125
深緑の季節、池の周辺は一面の稲!
引用:https://s.webry.info/sp/kioto-syokai.at.webry.info/201309/article_12.html
池の畔には谷崎潤一郎作「細雪」に登場の椿。
鳥類ではこの時期鴨、サギ、カイツブリといった鳥を見ることができます!
羽休めのサギさん
こちらはケリでしょうか!?
バードウオッチングとしても人気の広沢池。地元の小学生の自然学習の場にもなっているそうです!
③水を抜いています
「池の水を抜く」。どこかのテレビ番組で聞いたようなフレーズですがなんと広沢池では毎年12月に池の水を抜いています!
ということで先ほどのサギやケリの写真の池(今年2月上旬撮影)も全然水が溜まっていませんでした汗
この水を抜く行事は「鯉揚げ」と呼ばれます。
引用:https://mainichi.jp/articles/20181202/k00/00e/040/204000c
毎年4月に放流した鯉の稚魚がこの頃に約40㎝、1.5㎏前後まで大きくなるそう。
11月ごろから網で囲いこみながら徐々に水を抜き、無くなったところで一気に鯉たちを引き上げます!
鯉のほか鮒、エビといった魚介類が量り売りされ料亭に出されるそうです!
引用:https://kyototwo.jp/post/attractions/7051/
干上がった池底ですが冬季の間に太陽光を浴びることにより、
微生物が泥を分解してまたきれいな土壌にしてくれます!
広沢池の水と土は鯉揚げなしにはキレイさを保てないといって過言ではありません!
まとめ
昨年の3月、初めて広沢池を訪れて「今平成だよなぁ!?」と一瞬タイムスリップしたかのような感覚になったのがずっと印象に残っています!
京都駅周辺や四条河原町、祇園といった繁華街、人気観光地の賑いと対照的に広沢池のような静かで素朴なスポットが同じ市内にあるというのも
京都が好きな理由になっていると自分自身で再確認しました!
少し都市部の賑いやスピードに疲れてしまった方、ぜひ京都観光に広沢池を選択肢に入れてみて下さい!!
spot info
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・JR嵯峨野線「嵯峨嵐山」から徒歩約15~20分
・市バス「山越中町」から徒歩約10分
または
「広沢池・佛大広沢校前」すぐ