4月の初めに京都市内は桜が満開を迎え、
雨の影響で散ってしまっている所も多いですが、
今年はどちらの桜を見に行きましたか?(・ω・*)
今回は紅枝垂れ桜がまもなく見頃を迎える妙心寺を紹介します!
妙心寺ってどんなお寺?
〇臨済宗妙心寺派の大本山
〇建武4年(1337年)に花園離宮を禅寺として関山慧玄が開創
〇10万坪の敷地内に46の塔頭寺院が建ち並ぶ
〇三門・仏殿・法堂はいずれも重要文化財
三門
慶長4年(1599年)造営の深い朱色が印象的な三門。
楼上は一般公開されておりませんが、
観世音菩薩と十六羅漢が祀られ、
梁や天井には飛天や鳳凰、龍の図が色鮮やかに描かれています。
冬や夏に特別公開される事がありますので、機会があればぜひ!
仏殿
こちらの仏殿は文政10年(1827年)に建て替えられたもので、禅宗の典型的な仏殿。
禅宗建築の特徴の一つがこの火灯窓。
以前紹介し仁和寺の経蔵にも同じ形の窓がありました*
本尊の釈迦如来が祀られていますが、残念ながら内部公開はされていません。
法堂
明暦2年(1656年)に造営された法堂(はっとう)の鏡天井には
『雲龍図(八方睨みの龍)』(狩野探幽 作)が描かれています。
この雲龍図を描く際、
探幽はワニやナマズ、牛などの動物のパーツを参考にしたのだそうです。
想像上の生き物だと分かっていますが、
実在するのでは・・・?と思ってしまうほどの迫力。。。
驚いたのは、
鏡天井を見上げながら堂内をぐるりと一周すると、
なんと・・・龍が昇って行くように見える!
反対回りに一周すると、
今度は・・・地に向かって下ってくる!
当時、探幽がこんな風に見えることを想像して描いていたのかは分かりませんが、
とても面白い体験が出来ました。
この大傑作、やはり一見の価値ありです!
また、堂内には現存するものでは日本最古(698年作)といわれる釣り鐘『妙心寺鐘』が保管されており、
録音されたものですが、その重厚な音色を聴く事も出来ます。
妙心寺 退蔵院の紅枝垂れ桜は必見!
妙心寺の西南にある退蔵院は、
山内に46ある塔頭のなかでも歴史が古いものの一つ。
その境内には回遊式の庭園「余香苑」があり、
四季折々の美しい景色で楽しませてくれます。
また、方丈の縁側には日本最古の水墨画『瓢鮎図』(国宝)の模本も展示されています。
中でもこの桜の季節に見逃せないのが庭園入口で人々を出迎えてくれる紅枝垂れ桜です。
2013年の「そうだ 京都、行こう」キャンペーンのポスターにも選ばれた美しい桜。
今年は4月10~12日が見頃となりそうです!
こちらの寺院の大休庵というお茶席では、
お庭を眺めながらゆっくり静かな時間を過ごす事が出来ます。
お抹茶と共に出される『瓢鮎図』を模したお茶菓子には
可愛らしいなまずと瓢箪の絵柄が入っています。
ちなみにこちらの茶菓子はお土産としても購入できます*
歴史ある塔頭一つひとつが石畳で結ばれ、
広大な一つの寺町を作っている妙心寺。
大迫力の雲龍図も、見惚れるほど美しい紅枝垂れも、
京都に来たら一度は見ておきたいですね!