千日分のご利益のために…!夜に登る愛宕山

なが~い歴史のある京都。
その長い歴史の中で、たくさんの寺社に囲まれて形成されてきた様々な文化や風習が日々感じられるのが京都のおもしろいところ!
一年を通していろんな行事・イベントが楽しめるのも、さすが京都と思ってしまいます。

特に、京都の夏はイベントたくさん!
とっても暑~いといわれる京都の夏。それでもせっかくなら楽しまない手はないでしょう(^^)
今回は、京都の夏のイベントを紹介いたします。
「夏の京都といえば祇園祭!」は当たり前となっていますので今回の特集からは外しておりますので悪しからず。

夏のイベント、ご紹介する第二弾は愛宕神社の【千日参り】です。

【千日参り】ってどんな行事?

千日参りも京都の夏の風物詩のひとつとなっており、毎年7月31日から8月1日にかけて行われます。

愛宕神社の公式ウェブサイトによると、以下のように説明があります。

≪正式には千日通夜祭(せんにちつうやさい)と云います。
7月31日夜から8月1日早朝にかけて参拝すると千日分の火伏・防火の御利益があると云われ、毎年数万人の参拝者で境内参道は埋め尽くされます。当日、麓の清滝から山頂の愛宕神社までの約4kmの登山道(表参道)には明かりが翌朝まで点灯されます。( http://atagojinjya.jp/ )≫

7月31日の 夕御饌祭(ゆうみけさい) は午後9時より、そして8月1日の 朝御饌祭(あさみけさい) は午前2時より執り行われる神事で、なんと参拝者の方々はほぼ夜中に神社を参拝するのです!しかも毎年数万人との数に驚きです!!

愛宕神社とは

愛宕神社公式サイトよりお借りしました。

この記事を読んでくださっているみなさまのお家にもあるかもしれませんが、京都の大抵のお家や町の飲食店の台所にはこの「火迺要慎」のお札が貼ってあります。
そしてこのお札、「阿多古」の字にあるようにそう、この愛宕神社のお札なのです。

愛宕神社?地図ではあまり見たことないけど…。
そう思う方がいらっしゃるかもしれません。愛宕神社は京都の北西に位置する愛宕山の山頂にある神社ですので、京都市内の観光向けの地図には載っていなかったり、載っていても端っこの端っこにちょこっとといった程度でしょう。

さて、京都の愛宕神社を知らなかった方でも、きっと愛宕神社という名前は聞いたことがあるかと思います。全国に約900社ある愛宕神社の総本社がこちらなのです。

全国の愛宕神社の総本社というのもすごいのですが、この神社は鎮座する場所もすごくてですね、ちらっと前出しましたが右京区の嵐山よりも北西にある標高924mの愛宕山山頂にあり、もともと修験道だった参道が結構な登り坂なので、参拝するにもハイキングというより軽く登山と言っていいかもしれません。気軽にに登れる標高466m大文字山(如意ヶ嶽)と同じくらいの心持ちで行くと後々後悔することになるでしょう(笑)

ちなみに京都駅周辺から嵐山まで行くには桂川サイクリングロードが気持ちよくて大変お勧めなのですが、そこを走っていると愛宕山が見えますよ(^^)
自転車で嵐山。この道を通らないでどこを通る?桂川サイクリングロード

実際に登ってみた

何はともあれ、まずは実際に登ってみよう!と、7月31日の夜にまずは嵐山方面へ。登り口の清滝まで少々不便ですが、この千日詣りの日だけは阪急嵐山駅より臨時のバスが10分おきくらいで出ています。それに乗り参道入口の清滝まで行きます。

午後11時スタート。参道入口の門。

参拝のみなさん、結構ちゃんとした登山の格好の方が多くてちょっと心配になる私…(笑)

ひたすら続く参道

登り始めてみて思いましたが、「割と初っ端から結構急な上り」です。覚悟はしていましたが、おぉ…という感じでした。夜中なのに参拝の人は少なくはなくて、みなさんそれぞれのペースでひたすら山頂を目指して登っていきます。もともと私が汗をかきやすい体質もあり、15分歩けば汗が垂れてきて、1時間歩く頃には着ているTシャツがびしょびしょになってきました。

途中2か所くらい休憩所がありました。

独特な掛け声

あまりにハードな道のりにくじけそうになりながら登っていると、こんな声が聞こえます。

「おのぼりやす」「おくだりやす」

なんと参拝が終わって下ってくる方々が声をかけてくださるのです。なんともパワーの湧いてくる良い習慣ですね!すれ違って方からもらった元気を、今度はすれ違うまた別の方に分けてあげようと思う私でした。

途中で急に開けたところから眼下に広がる京都の夜景

ちびっこもたくさん

結構な山なのに、自分の足で登っているちびっこや、背中にちびっこを担いでいる親御さんが結構たくさんいらっしゃいます。

これは三歳参りといって、子どもが3歳までに愛宕神社に詣ると、その子は一生火難から免れると言い伝えられています。そういうわけで、京都の人は3歳までに愛宕神社参拝に行ってる人が結構いらっしゃるのです。

山頂に到着


「着いた~!」と思ったら、これは黒門で、


まだまだ階段が続いていたり。


神門まで来れば「今度こそ着いた~!」です。

境内は奉納された提灯がいっぱい

時計を見ると午前1時過ぎ。2時間強の道のりでした。途中の休憩所でちかくにいたおばちゃんおじちゃんは「去年は3時間かかったで~」なんて言っていました。そして今年の猛暑…「去年の方が比にならないくらい涼しかった」とも。山でもやはり変わってくるんですね。

2時間延々と登ってきたおかげで、着ているTシャツは汗が絞れそうなくらい…。Tシャツを着替えて少し休憩しますが、さすが山の上。だんだん寒くなってきます…。マウンテンパーカー着ても寒いくらい。やっぱり準備大事~(;_;)!

朝御饌祭を見学

休憩してから2時頃に本殿の前をうろうろしていたら、なんと神事を見られる位置をゲットしてしまったので約1時間ほど見学です。

内容はお祓いをして、お供え物をして、舞を奉納して、そして夕御饌祭で灯された火を消すのが主という感じでした。

この提灯の中の火を

神前に灯して、消します

なんと夜中2時にこんなたくさんの人が神事を見学!!

なかなか見ることができない神事が見られてラッキーでした。

朝の神社

すぐに下山はさすがに寒いのと眠いのと体力が…ということで持ってきたレジャーシートを敷いて1時間半ほど仮眠。
…の予定でしたが、なぜか近くにいらしたグループの方がずっと話をしていて寝られず10分の仮眠((+_+))
(小さなテントや寝袋を持っている方々がたくさんで、こうして千日詣りの夜を過ごすのだと勉強になりました。笑)

五時前になると周りがそわそわしだして、あるところに人だかりができてきます。

そう!朝日が拝めるのです。
神社は木々に囲まれているので、本当にひと所だけ、木と木の間に見ることができました。
千日詣り後の朝日はなんとも神秘的で美しかったです。

しばらくするとみなさんそそくさと下山していくので(帰るのが早い早い…笑)、朝の神社の雰囲気を堪能。
朝のスッキリとした空気と朝日が差し込んでキラキラ光る木々がとても気持ち良い。まわりも明るくなって帰り道は山の景色を楽しみながら帰れるのも嬉しいです!

帰りも楽しみながら

来るときにくぐった黒門は少し怖い雰囲気でしたが、朝はまた違った雰囲気でした。

いろんな山の植物や鳥を観察しながらの下山でだいぶ時間がかかってしまいました。
5時半頃神社を出発したのに、参道入り口に着いたときには8時20分。(なんと上りの行きより時間がかかっている…)

参拝前に比べると、気分が全然違ってなんだかスッキリ!不思議なパワーをもらった一夜でした。

おまけ

愛宕山は火伏のご利益がありますが、やはり山火事などにはかなりの注意がされていて、地元の消防団が山を大事に守っています。
参道にところどころ(1~40まである)掲げられている標語がなかなか面白かったので、参拝の際はぜひ注目してみてくださいね。

まとめ

総本宮のご利益をいただくのは体力勝負!しっかり山登りの装備で挑みましょう!(笑)

じつは遠方の方や体の不自由な方など、お札などは郵送してくださるので、もっと簡単には手に入りますが、でもやっぱり登った甲斐はありました。
「来年も来よう!」と思いながらも、「やっぱり”千日分のご利益か切れるころ”でいいや~」というのが正直な感想のわたくしでした(^^♪

では、また次回(*^^*)

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