琵琶湖疏水、第1トンネルに書かれている文字とは?

こんにちは、スタッフ江口です。

昨日から始めた「京都検定、自転車で答え合わせ」シリーズ。今日も続けていきますね。

今日の問題はこちらです。

疏水の大津三保ヶ崎と京都蹴上の間には3本のトンネルが掘られ、それぞれの出入口や内部には著名人による扁額が掲げられている。このうち第1トンネルの西口には山県有朋の揮毫による(   )の文字が残る。

(ア)廓其有容
(イ)気象萬千
(ウ)雄観奇想
(エ)美哉山河

第1回京都検定2級(75)

答えを求めて自転車に乗りましょう。

京都駅を出発した私は、琵琶湖からやってくる疏水の流れに逆行するかのように、鴨川沿いから三条通、山科のジョギング道路を経て、滋賀県大津市の琵琶湖を目指しました。

途中、確かに琵琶湖疏水には3つのトンネルがあり、それぞれの出入口には達筆で書かれている扁額が掲げられています。

第3トンネルの入口を、わきに架かる日本最初の鉄筋コンクリート橋から眺めます。ここには、松方正義の「過雨看松色(かうしょうしょくをみる)」の扁額がありました。

第3トンネルの入口を、わきに架かる日本最初の鉄筋コンクリート橋から眺めます。ここには、松方正義の「過雨看松色(かうしょうしょくをみる)」の扁額がありました。

児童公園の直下を流れる第2トンネルの出口。ここには西郷従道による「隨山到水源(やまにしたがいすいげんにいたる)」の扁額。

児童公園の直下を流れる第2トンネルの出口。ここには西郷従道による「隨山到水源(やまにしたがいすいげんにいたる)」の扁額。

第2トンネルの入口。この文字は少し長く、「仁似山悦智為水歓歡(じんはやまをもってよろこびちはみずをもってなるをよろこぶ)」と書かれていました。

第2トンネルの入口。この文字は少し長く、「仁似山悦智為水歓歡(じんはやまをもってよろこびちはみずをもってなるをよろこぶ)」と書かれていました。

そうこうしているうちに京都と滋賀の境のあたりにたどり着き、そこで第一トンネルの出口に掲げられている今回の問題の答えに出会いました。

第1トンネル出口の様子。

第1トンネル出口の様子。

扁額をじっくり読んでみます。…と言いたいところですが、実際には遠くて見えないので案内板の説明書きを読んで一応の満足を得るしかありません。

案内板によると、扁額の文字は「廓其有容」だそうです。「かくとしてそれいるることあり」と読み、「疏水をたたえる大地は、奥深くひろびろとしている」という意味なのだそうです。

第1トンネル出口のそばに立てられていた案内板。

第1トンネル出口のそばに立てられていた案内板。

ちなみに、このトンネルの入口側まで行くと、そちら側には伊藤博文による「氣象萬千」の扁額が掲げられています。「きしょうばんせん」と読み、「様々に変化する風光はすばらしい」という意味だそうです。

琵琶湖からすぐのところにある第1トンネルの入口。

琵琶湖からすぐのところにある第1トンネルの入口。

書かれている言葉は正直無学の私には難しく、本質を理解するにはいたりません。けれど、山県有朋や伊藤博文といったその時代のトップがこうやして揮毫しているという事実に焦点をあててみれば、琵琶湖疏水という事業が明治期においてとても重要なものだったことをうかがい知ることは私にもできます。

疏水が開通した時には、祇園祭の山鉾が並び、大文字に火がともされるなど、京都に暮らす市民にとっても大いに喜びに沸くできごとだったようです。

ということで、今回の問題の答えは(イ)廓其有容でした。

ではまた次回お会いしましょう~。